マイクロフォーサーズ大好き。なんだけど…
仕事で撮影をすることもある僕ですが、ちゃんと限界はわきまえておりまして。自分がディレクターやデザイナーとして関わる案件において、自分で撮るのはワンマンオペレーションの取材の時とか、小型のLED照明とワイド60cmの撮影台で事足りるブツ撮りなどに限られています。それ以上のケースでも可能だろうと正直なところ思ってはいるのですが、そうなってくるとやはりカメラマンをアサインしてディレクションに専念したほうが結果がいいこともまた経験上学んでいます。要するになんでもかんでも自分でやろうとしないほうがいいってことです。
と、いうこともありまして、自身の所有するカメラは、機動性を重視したマイクロフォーサーズ機ばかり。APS-Cセンサー搭載のGR2、フルサイズセンサー搭載のRX1RM2も持っていますが、どちらもいわゆるコンデジですので見た目的にも「業務用感」はないですよね。どちらかと言えば愛用のGX8のほうが、よほどプロユース機器なイメージがあります。
動画配信という業務ニーズ
ところが時代は目まぐるしく変化しておりまして、コロナ禍ということもあってここにきて我々のような業態に新たなニーズが発生しています。動画です。顧客とのエンゲージを保つための。
ウイルスがなかなか落ち着いてくれる様子のない今、リモートワークや不要不急でない用事での外出の自粛といったウイズコロナの生活様式はまだ長引くとみられ、そんな中で企業はどこも、開催のままならないイベントに変わる、顧客とのコミュニケーションの創出に知恵を絞っているように見えます。
僕も複数のクライアントさん(ひとつはご新規)からここにきて、動画関連の依頼がありました。紙媒体・静止グラフィックから、WEB上での動的なグラフィックへの移遷がくるというのはもう随分と前から言われていたことであり、自分としては比較的その流れに先んじた対応をしたきてつもりではありますが、ここに来てコロナの影響で、その移遷に一段の加速を感じています。
これまでも、GX8を中心とした機器で企業に少なからぬ動画を納品してきた実績はありますが、新しいブランドや新しい試みにこれから応じていくにあたって、機材に対してちょっと考える時期に来てるのかなあと最近考えています。具体的にいうと、APS-Cもしくはフルサイズでのシステムで、クライアントが喜ぶ深みのあってボケ味の効いた映像を…
うそです。いやうそではないですが、ほんとは自分が、もう少し大きいセンサーでの新しい映像世界を開拓してみたいという気持ちが強くなっていて、そんな折にいい感じのオファーがあったので、この機に、という気持ちになってきたってことです。もちろんマイクロフォーサーズでの映像が業務用に耐えないという意味ではありませんよ。事実名だたる映像作家やプロダクションが、GH5などのマイクロフォーサーズ機で素晴らしい映像を世に出しているわけですから。あくまでも、TVやYouTubeで見かける大型センサーでの映像を、自分もやってみたいなーというピュアな向上心です(おそらく散財することになると思うので今のうちに自己正当化しておく)。
直近の課題は、今夏開催する某ブランドのオンライン配信。2カメでお届けしたいという話で企画が進んでいます。
ハンドリングを考えると、1台は正面からの固定カメラで人物を捉え続け、基本はその映像が配信の中心になりそう。と、なると、そこでこそ背景のボケた、雰囲気のある映像をお届けしたい。カメラは何がいいんだろう…と、ここ一週間ほど、いろんな配信番組やYouTubeを見まくりながらメモをとってきました。すると今回のようなケースではですね…
どうやらカメラよりレンズが肝要
なんだということに気づきました。いや知っていたはずなんですけれどね、その鉄則。我々もついついカメラを先に考えてしまいがちなんですが、映像のトーンにおいてその個性の担い手は往々にしてレンズであることが多い。今回調べてみましたら、いいねこれ、と思った一人語りの動画で、こぞって使われているレンズがあったんです。それが

シグマの16mm F1.4 DC DN、です。F1.4の単焦点。ともすれば単調・平凡・フラットになりがちな人物の一人語りの動画(YouTuberの自撮り動画、ですね要するに)にあって「そういうのが撮りたいんですよ」というドンズバ映像にこぞって使われていました。APS-C機で使用した場合換算24mm。確かに向いていますよね自撮り用途に。で、4万円代という安価。みなさんが神レンズとおっしゃるのも頷けます(ページトップの画像はメーカーサイトから拝借しました)。
たとえば巨人が岡本を中心に前後の打線ラインナップを考えていくのと同じで、こうして新しい試みに直面してどんな機材をどう選べばいいかとりとめのない思考ループに陥ったときは、こうしてまず「1カメのレンズはこれでいく」と決めてやれば案外それ以降はスムーズにいくものです。プランに「核」ができましたね。このレンズ、ソニーEマウント / キヤノンEF-Mマウント / マイクロフォーサーズ / Lマウントと対応マウントはいろいろ。さてボディーはどうしましょうかね(なにその余裕)。換算24mmで使う前提なのでソニーEマウントかキヤノンEF-Mマウントになりますかねここは。最新のα6600がいいのかな? でも配信なので給電しながら使うこといなるから、α6400のバッテリーの弱さは弱点にならないし三脚使うから手振れ補正なしでも問題ない。α6400でも良さそう。はたまたeos M6 mark2なんて手もあるかな…。いやー楽しいですなこうしてあれこれ迷いながら選ぶのって。
レンズ決めたとなればプロテクターなんかは先に買ってしまおう。ゆるぎない決意を自分に言い聞かせるためにも笑
ここ数年、機材的には特に大きな変化がなかった自分ですが、こんな時だからこそ自分で仕掛けていくつもり。いろいろ買うことになりそうです。おそろしや。
複数台カメラ回すとなれば、SDカードも必須。そもそもにしてプロは1年以上同じカードを使わないようですね。忘れないように毎年新年に買い替えている方もいるようです。僕の場合使用頻度(使って消して)がそこまでではないとは思うのだけど、数千円ケチって仕事がパーになったらシャレにならないです。この機に買い替えましょう。最近はYouTube界隈でやたらPROGRADEのSDカードが推されているようなんですが、やはりこうしたものは自分で長く使ってきて安心感のあるもののほうがいいかな。僕はもっぱらSanDisk。長らく使っていて自分の場合はトラブル知らずです。プロカメラマンのブログや動画見ていてもチョイチョイこのSDカード見かけるってのも安心材料。64GBで2千円代前半と、PROGRADEと比べてうんと安いしね。コスパと性能と信頼性を兼ね揃えていると思います(褒めすぎかな? 個人の感想です。でもほんとトラブルないんですよ)。Amazonで買う場合「この商品は、Amazon.co.jp が販売、発送します。」の表示を確認したほうが安心です。
SONY HDR-MV1にも、またバックアップの守護神として活躍してもらうことになると思います。こちら記録媒体はマイクロSDなんですよね、Amazonの購入履歴で調べてみたら3年近く交換怠ってる汗。買い替えなくては。マイクロSDはずっとSAMSUNGを使っています。こちらも「この商品は、Amazon.co.jp が販売、発送します。」の表示があるか確認してからポチりましょう(不良品報告は、たいていよくわからんとこから発送されるやつのようです)。