カメラ

【使用機材紹介】安物買いで銭失わず。 LUMIX DMC-GX7 MK2

安かったんだもん、にまつわるセオリー

カメラに限らず「だって安かったんだもん」という理由で買ってしまったモノは、結局長くは使わず手放すことになって、あー価格に釣られて買うんじゃなかったと後悔することが多いと思うんです。自分の場合でも、ショッピングモールをうろついてて60%OFFみたいなセール品でデザインも好みのジャッケットなんぞ見つけてしまった時なんか、ああでもサイズMしかないのか(自分、基本Sの人間です)じゃいいやと一旦は思うのだけど、でもちょっと試着だけしてみようかとか考え始めてしまい、鏡の前で、うんやっぱり袖も着丈もちょっと合わないなとわかりつつ、でも60%OFFかーとまた気持ちが揺らぎ、そんな時に歩み寄った全てを理解済みの店員さんの「いかがですか? 気持〜ちサイズ大きめくらいでゆったり着るくらいがいいジャケットなんですよねこちら。中に薄手のセーターなんか着るとちょうどいい感じになったりすると思いますよ」などという、いや絶対出まかせ言ってるだろアナタ的なセリフに前向きに騙されて買ってしまったり、なんてこともあります。で、そういう服って、着なくなるわけですよやっぱり。ジャストフィットしてないんだから着心地よくないんです。わかってたでしょう買う時にさ。

そうした経験をする度に、よーしもう安かったから、でモノ買うのやめようと誓うわけですが、性懲りもなく「安かったんだもん」で買ってしまったのがこのGX7 mk2で、そしてこのカメラは「安物買いは後悔する」というセオリーを心地よく打ち破ってくれたのでした。

マイクロフォーサーズの本懐

前の投稿で、仕事の時のメイン機はGX8だと書きました。GX8購入後は、仕事に限らず旅行のお供にもGX8を連れていっていました。描写その他性能面で何らの不満もないGX8ですが、GX8がマイクロフォーサーズというシステムの利点を余すところなく体現しているかと言われれば微妙なところも当然あるわけです。

まずはサイズ。

(どうして黒バックで撮ったんだろう)

こうして並べると結構差がありますね。多くの人が言うように、まずもってGX8はマイクロフォーサーズ機としては大きいです。GH5やG9 Proなどと比べればもちろん小さいのですが機能的に考えてその大きさが必要だったか、という観点から考えた場合、少なくとももっとコンパクトにできたんじゃないかなという思いはどうしても拭えません。ただ、前の記事にも書きましたが、GX8の大きさというのはクライアントの前では見栄えや安心感に貢献してくれるんです。逆に「撮影に来ましたー」とか言っておもむろにバッグからちっこいカメラ取り出した場合(たとえそれがその案件に充分な画質を得られる性能の持ち主だったとしても)そんなんで大丈夫なん? と余計な心配させますしね(このあたりの話って、人によってはくだらない、と思われるかもしれませんが、少なくとも自分の場合、これまで実際に仕事現場で実感してきた大事なことなんです)。

ということでポジティブな面もあるGX8のボディサイズですが、仕事現場での見栄えに差があるということは、旅先においても、街ゆく人々(写り込む可能性のある人々)からの印象も変わってくるわけですし、旅先におけるそれは今度はネガティブな面となって現れてきます。ひらたく言うと、GX8を構えている僕とGX7 mk2を構えている僕とでは「警戒のされ方」がワンランク変わってくるということです。言うまでもなく、よりコンパクトなGX7 mk2のほうが街には溶け込みやすい。

そもそも論として、フルサイズ機はともかく今やAPS-C機との全体的な価格差もさほどなくなってきている中で何故に自分はマイクロフォーサーズ機を使い続けているのかと言えば、ひとえに、レンズも含めたシステム全体のコンパクトさを重視しているからなわけで、コンパクトなGX7 mk2に小ぶりな単焦点レンズをつけてどこかへ出かけると、ああ、これがマイクロフォーサーズの本懐だよなあ、と都度、再認識させてくれます。

セットポジションのごとく

GX8と比較しての特徴その2、自分的にはこっちが大きな要因なのですが…

GX8がバリアングル背面液晶なのに対し、GX7 mk2はチルト式背面液晶。「自撮り」をするYouTuberなどには重宝がられるバリアングル液晶ですが、少なくとも通常の撮影時、とりわけスナップ撮影においては自分の場合、断然チルト式のほうが好みなんです。

旅先においての僕のスナップ撮影は、カメラを胸の前に構えて、起こした背面液晶を上から覗くような(投手の「セットポジション」みたいな感じ)姿勢で行うことが多く、そうなると起こした液晶がカメラの横に位置するバリアングルだとどうしても「被写体」「カメラ」「自分」が一直線にならないのが少し気になるし、液晶を開くアクションも増えてしまう。チルト式がいいんです僕は(これいろんなカメラの商品レビューで「バリアングルじゃないから買わない」とか逆に「チルトじゃないから買わない」なんて人もいるくらい何気にクリティカルな問題だと思うので、選べるようにできないですかね? 「GX8 バリアングル」「GX8 チルト」みたいに。無理か。うん無理だなごめん)。

ということで2018年に買い足したこのGX7 mk2ですが、購入後、日常での持ち出し頻度こそLX100に一歩譲るものの撮影枚数で言えば手持ちのカメラの中で最多になっています。2枚ばかり作例も載せておきましょう。

OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0 on Panasonic LUMIX DMC-GX7 MK2
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8 on Panasonic LUMIX DMC-GX7 MK2

どちらもオリンパスの単焦点、上が12mm(35mm換算24mm)、下が45mm(同90mm)。2018年、ストックホルムの旧市街で撮ったものです。描写についてはレンズの個性も大きいかと思いますが、両手で包み込むようにして持てば街中での存在がなくなってしまうような小ささのGX7 mk2で、こうしたスナップを撮るのがまことに楽しいのです。

上の写真、まさしく先述の「セットポジション・スタイル」で撮ったのですが、写っているファミリーには撮る前に会釈しています(お父さんお母さんちょっと笑ってるという)。これが、フルサイズ機にでかいレンズ付けて肘張って構えてたらこうやって撮らせてもらえたかどうか、ちょっと微妙になりますよね。

無論、例えば下の写真、フルサイズ機であれば奥がもっとボケた、より人物の際立った写真が撮れたと思います。この辺りはもうその「兼ね合い」を理解した上でどう撮るか、当人が決めていくしかないのだけれど、少なくとも自分の場合は、旅スナップであれば撮っていて楽しいほうを選びます。

ボディ単体、新品で3万円代で購入(今思うと、いくらも違わない価格で買えた標準ズーム付きで買っておけば良かったかな。あの小ぶりな12-32mm、それこそマイクロフォーサーズの本懐の体現よね)したこのカメラが、も一番多くの写真を産み出し続けています。

・・・

価格に惹かれてMK2買ったんですが、うーんもし今買うならMK3かなあ。。でも少し重いんですよね。ボディだけで407g。

・カメラ有効画素数:2030万画素・液晶モニター:横縦比3:2 ・7.50cm(3.0型)タッチパネル搭載・充電時間:約190分・質量:約407g(本体のみ)

改めて MK2の現在価格を調べてみました。私が買った時が底値だったんですかね、幾分上がっているようですが、やっぱりMK2、とりわけ標準レンズキットのコスパのよさは際立ってます(型落ち機種ですので在庫切れ、リンク切れ御免)

感動の描写力で高品位な撮影を実現ローパスフィルターレス16M Live MOS センサー&新ヴィーナスエンジン、階調豊かな質感の「L.モノクローム」モード搭載。ボディ5軸×レンズ2軸手ブレ補正システム

レンズも紹介しておきます。上の、路地と親子の写真はオリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0

◆職人の技と最先端の技術で、小型化と高性能・高画質を高い次元で実現「M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0」には、諸収差の効果的な補正やレンズの小型化に役立つが、レンズ中央部と周辺部の厚さの比が極めて大きく、高精度な技術が必要なDSA(大偏肉両面非球面)レンズを含む非球面レンズ2枚、球面収差の補正能力が高いスーパーHR(超高屈折率)レンズ、色収差の補正に絶大な効果を発揮するED(特殊低分散)レンズ1枚などを含む、8群11枚のレンズが使われています。

「後ろ姿の少年」は同じくオリンパスのM.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8です。

美しい背景ボケを、手軽に楽しめる。ママのためのファミリーポートレートレンズ。開放F1.8からの優れたレンズ性能と背景ボケを考慮した設計により、被写体がくっきり浮き上がる印象的な撮影が可能です。ゴーストやフレアを徹底的に排除するZEROコーティングをレンズに施すことで、逆光などの悪条件下でもクリアな描写性能を確保しました。重さわずか 116gだから、気軽に持ち出してご家族やペット等の日常のポートレート撮影を楽しめます。

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